文伊というか文次郎について

考えてることをちょっと。
読んでらっしゃる方の好みに合わない発言や、否定されたと感じられる内容もあるかもしれないので、多分大丈夫だと思われる方は追記をどうぞ。
基本的に私の小説が好みに合うという方は大丈夫かとは思いますが…
ちなみに文次郎への扱いの話がメインです。私が擁護派だということをご理解の上でお読み下さい。
真面目に恥ずかしいことを言ってます…

世にある文伊サイト様を巡ってみたり同人誌を読んだりすると、文次郎が傍若無人、伊作がそれに耐えていて、他の六年生は伊作に同情的で文次郎を諌める、というのが多く見受けられる気がします。
勿論全てが全てそうではありませんし、単に私の見聞きしたものにそういう傾向が多かっただけかもしれませんが、文伊に限らず文次郎攻めのカップリングだと、文次郎への風当たりが比較的きついような気がしました。

そういう創作をしてらっしゃる方を否定するわけではありませんし、素晴らしい作品もたくさんあります。そういうものが今まであったからこそそれを含めてこれまでの文化が出来てきたことは事実です。そのキャラが嫌いだからではなく、大好きだからこそいじりたい、というのも理解出来ます。
ただ、個人的な嗜好として、出来るだけ全てのキャラクターに幸せであって欲しいと思いながら小説を書く私にとっては、上記のような作品を読むと、物語としての素晴らしさを感じながらも、少しだけ胸が痛くなるんです。
例えば文次郎が様々な理由から、自覚または無自覚に、精神的または肉体的に、伊作に酷な行為をする。そして伊作はそれに耐えて、耐えて、他の皆には「平気だよ」と見え見えの嘘をついて、ぼろぼろになっていく。他の皆は無神経な文次郎に怒り、痛々しい伊作に同情し、見守り、いつか見かねて、誰かが或いは全員が、文次郎を精神的にまたは肉体的に、諌める。諭されて気付いた文次郎は葛藤しながら、自らの行いを考え、省みながら、少しずつまたは劇的に、態度と行為を改める。伊作はそれを、笑ってまたは泣きながら、結果として過去の文次郎の行いを許す。
こんな流れを見ると、文次郎のことをいつも考えてしまいます。

詳細な設定が明らかになっていない忍たま世界ですから、各人の設定というものが当然出てきます。だからこそたくさんの文次郎像が出てくるわけですが、私としては出来る限り、原作での厳しくも温かく、強く真っ直ぐな彼を忘れたくないと思っています。
文次郎は、心から他人のことを考えることが出来る人だと思うんです。
それはきっと、BLという明らかに原作では有り得ない展開の中であっても、変わらないと思っています。
不器用であっても、相手を思いやることを忘れないでいてくれる人だと。

そして伊作は、守られるばかりの人ではないと思っています。
綺麗で儚げで優しくて不運で、辛くても痛々しい笑みを浮かべて耐える人、勿論それも伊作でしょう。私の中にも多少はそんな伊作像があります。でもやっぱり原作を忘れたくないんです。
彼は強い。とても強いです。不運だろうがなんだろうが、齢十五まで生きてきました。
あんなにも不運不運言われて実際そうであれば、普通なら厭世的で暗く破滅願望のあるネガティブな性格になっていてもおかしくありません。それでもあんなふうに笑って泣いて怒って照れて、そして誰かを思いやれるのが原作の伊作です。原作の彼を見ていると、意外にもバイタリティーに溢れる人物だと思います。

こんな二人が隣に立って、一歩ずつ一歩ずつ進んでいくのが私の中での文伊です。
どちらかが道を逸れたらもう一人が呼び戻し、どちらかが脚を引っ張ったらもう一人がその手を引っ張り、どちらかがしゃがみ込んだらもう一人が背負って歩き、時に遅れ時に追い抜きながら、どこまでも前に向かっていく。
そんな二人であって欲しいと思います。




なんか二次元のキャラクターについて相当恥ずかしいことをモリモリのたまいましたが、普段からちょっと同人界での文次郎の扱いについて悶々と考えていたので、この機会にばばっと書いてしまいました。
もんじって、ちゃんと優しくてかっこいいと思うんだよ…!!
同志様いらっしゃったら連絡下さい。

なおこの記事内で他の二次創作者様の思想・主張を否定及び貶す意図は一切ないことをここに明記致します。
もしも読んで気分を悪くされた方がいらっしゃいましたら申し訳ございませんでした。
も、文伊界から総スカン食らったらどうしよう…!!（汗）